「10年ひと昔」といいますが、米国に端を発し世界中に金融危機を引き起こしたサブプライムローン問題から、早くも10年が経過しました。さまざまな金融市場の信用収縮を引き起こし、後のリーマンショックや欧州債務危機へ発展していきます。今回は、サブプライムを本格的に取り上げた2007年12月1日号の第1特集を復刻します。

サブプライムの核心を徹底解明

連鎖する金融危機の着火点

2000年代、米国で信用力の低い個人向けに融資された住宅ローンがサブプライムローンです。これを元にしたRMBS(住宅ローン担保証券)などのABS(資産担保証券)、さらにABSなどを組み入れたCDO(債務担保証券)が次々に発行され、世界中の投資家に販売されていました。

1%の政策金利を長く続けた米FRB(連邦準備制度理事会)など先進国の金融緩和でジャブジャブになった世界のマネーフロー。投資家は高利回りを求めてサブプライム関連商品を大量に購入します。

証券化が容易だからサブプライムローンの審査は甘くなり、個人も住宅価格の上昇を前提にどんどん借りまくる、と日本の1980年代のバブルのような状態。当然いつまでも続くわけがなく、ローン延滞率の上昇から証券化商品の価格が急落、みずほFG、野村HDなど日本の大手金融機関も1000億円を超す損失を計上します。

スティグリッツ・コロンビア大学教授は、家を買うおカネのない貧困層に貸し込んだサブプライムローンが焦げ付くことで彼らが資産を失ってしまうことを「これほど悪辣な略奪的融資はない」と評しています。

“戦犯”とされたグリーンスパン元FRB議長は「中央銀行が資産バブルを解消することはきわめて難しい」「バブルは主に人間の本性によって起きている」と述懐します。

混乱の真っただ中で「次に来る危機」に迫った総特集をご覧ください。

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(週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘) (週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘)