2014年11月、日本発・世界初の再生医療製品開発を促すため、再生医療新法が施行されました。それ以前の国内販売実績は2種だけでしたが、施行後1年足らずでテルモの「ハートシート」とJCRファーマの「テムセルHS注」が承認を獲得。日本の再生医療に対する期待が膨らみ、海外からも熱い視線を集めています。

再生医療による治療革命

日本発の技術が世界に羽ばたく

今回は、ハートシートを生んだ澤芳樹・大阪大学教授へのインタビューを中心にセレクトしました。ハートシートは、患者自身の骨格筋芽細胞から培養した細胞シートを心臓に貼り付け、重症心不全の症状を改善する自家細胞製品です。

改正薬事法により、再生医療の「条件・期限付き承認」が適用されました。安全性が確認でき、有効性が推定されれば市販できる仕組みで、5年以内に再度正式な承認申請を行うことになっています。

心臓外科医として難手術に取り組む中で、澤教授は「心臓の手術には限界があり、悔しい思いをいっぱいしてきた」と語ります。「世界中のたくさんの人を助けられるシンプルな方法はないか」と考え抜いた結果、患者の足の筋肉の細胞シートを使うことを思いついたといいます。手術現場の最前線にいるからこそ、患者を助ける技術を開発する強烈な思いに動かされています。前編後編のインタビューと関連記事でお楽しみください。

(週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘) (週刊東洋経済プラス編集長 山川清弘)