撮影:熊倉徳志(ピクチャーコレクション)
(注)カラーフィルムのデータは2010年まで

ドル箱の写真フィルムが存亡の危機に。その時、幹部と社員は何を考えどう動いたのか。

2003年9月。古森重隆・富士写真フイルム社長(肩書きは当時、以下同)は、台湾に飛んでいた。目的は液晶パネルメーカーの訪問だ。

同行したのは液晶偏光板保護フィルムであるTAC(タック)フィルムの新任営業課長、浜直樹。夜、顧客との会食が終わると古森は「飲み直そう」と宿泊するホテルの部屋に浜を招き入れ、こう切り出した。