セールストークは巧妙。通貨は普及するほど値が上がるので儲け話を教えるのだと口説く

一般にはあまり知られていないが、個人を対象とした仮想通貨セミナーが近年盛況だ。しかし、それらはビットコインとは違って、聞いたこともない仮想通貨の購入を業者が勧める場になっていることが多い。その実態を探ってみた。

「今日、僕がする話は株でいうとインサイダーの内容です」。2月某日、都内で開かれた仮想通貨セミナーは若い男性講師のあおり文句から始まった。参加者は40人弱。40〜50代が中心で女性も多い。セミナーの序盤はビットコインが世界で認知されるようになった理由の解説など、ためになる内容だ。場が落ち着いたところで話はこのセミナーの核心、つまり「儲け話」に入っていく。

未公開株勧誘と通じるセミナーの実態

「僕の場合、去年の仮想通貨での利回りは年500%くらい。中でもプレ販売期間に買ってその後取引所に公開された通貨は、値が10倍くらいに上がった」。参加者にどよめきが広がる。講師が言うプレ販売期間とは、取引所などで公に売買されている状態ではなく、人づてにしか購入できない段階を指す。この期間中は通貨を購入することはできるが売却は不可、としているものが多いようだ。