愚直できまじめ。だからこそ、東大理科Ⅲ類に合格。だが、それゆえに国家試験に不合格になる人もいる(撮影:引地信彦)

がっついたビジネスパーソンに高校レベルの数学の復習を勧めるのは、非言語的論理の習得と同時に、総合力を付けるためだ。後者を言い換えると、社会人としての要領を身に付けることである。

いわゆる学校秀才には、要領のよい人と、その対極にある愚直できまじめな人がいる。愚直できまじめな人は、社会人になってから「使えない」ことが多い。なぜ学校の成績が抜群によいのに、こんなことが起きるのか。それは、愚直でまじめな人が、「物量主義」と「完全主義」に足をすくわれがちだからである。

この点については、大学受験で日本では最難関(世界でもトップクラスになる)となる東京大学理科Ⅲ類に合格し、同大医学部を卒業した和田秀樹氏の見解が興味深い。

氏の著書では、受験勉強が社会人になってからも役に立つという国際基準では当たり前の話について、日本も例外ではないということをわかりやすく書いてあり、これは説得力がある。特に和田氏は、「物量主義」と「完全主義」の危険を指摘する。