年初から下がり続けていたドイツ銀行の株価は、2月上旬にひとまず底を打った(gettyimages)

マイナス金利政策の先行事例として引き合いに出される欧州だが、今年に入りユーロ圏の金融機関の健全性に対する不安が高まった。主要銘柄で構成されているユーロ・ストックス50株価指数は、年初から2月初旬にかけて一時2割近く下落。大幅な落ち込みを“牽引”したのが金融セクターで、ユーロ・ストックス金融株指数は、同じ時期に3割近く落ち込んだ。 

背景には、1月28日に独最大手行であるドイツ銀行が2015年度通期での赤字決算を発表したことなども挙げられる。ただ、欧州金融セクターの健全性不安は、その前から徐々に高まっていた。15年11月には、イタリアの中小金融機関4行の破綻処理を通じ、同国の不良債権問題があらためて注目された。

同月、EBA(欧州銀行監督機構)が実施した銀行の健全性審査では、不良債権を切り離したはずのポルトガル大手行の資本不足が指摘された。そして、12月に欧州中央銀行がマイナス金利幅の拡大を決定したことも、金融機関の収益性低下に対する懸念を高めた。