収穫してすぐにゆで、瞬間凍結させる。おいしさが閉じ込められ高い価格でも売れる。「そのままえだ豆」の生産ラインの前で(撮影:大澤 誠)

安倍晋三政権は「攻めの農業」を掲げ、地方の農協に経営力の強化を求めている。その「お手本」といわれる農協が、北海道・十勝平野の真ん中に位置する中札内村の農協だ。村の人口はわずか4000人。農家の数も約160戸と、道内の農協でも規模は小さいほうだが、この農協の特徴を一言でいえば、「稼ぐ力」だ。

中札内村は10年前、1戸当たりの平均農業所得が道内の平均の約3倍となる1845万円を記録して日本一となった。中札内村農協の決算も好調だ。2015年1月期は、企業の純利益に相当する剰余金が前年同期比58.3%増の7億円となり、道内に108ある単位農協で1位。初の1位であるうえ金額も過去最高を更新した。16年1月期も8億円を超える剰余金を計上し、2年連続での1位が濃厚とみられている。

3年前の参議院選挙で北海道に応援演説に訪れた安倍首相が「中札内村では枝豆を世界に輸出して大変な利益を上げている」と訴えたほどだ。村の農協の高収益を支えるのが枝豆であり、商品力の強化と営業努力を絶えず続けている。