東京湾岸の高層マンション群。富裕層から1次取得者層まで幅広い人気を集めるが…(撮影:梅谷秀司)

ここ数年、右肩上がりの価格上昇が続いてきた、首都圏のマンション市場。が、2016年は、ついに臨界点を迎えそうだ。

不動産経済研究所によれば、15年11月の新築マンションの契約率は、82.1%と好調を持続。1戸当たりの平均価格も、1991年6月以来となる6000万円を突破した(図1)。91年といえばバブル末期。どれほどの活況かと勘違いしてしまいそうだ。

[図1]
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高額物件だけが売れる 

しかし、同研究所の松田忠治・主任研究員は、「城東・城西地区はすでに売れ行きが鈍化し始めている」と分析する。売れているのは渋谷、品川、目黒などの付加価値のある高額物件が中心だ。

東京カンテイによると、首都圏で供給された新築マンションのうち、10年には3割に満たなかった5000万円以上の物件が、15年は4割を超えた(図2)。高額物件は企画段階からターゲットを富裕層に絞り込み、会員組織を作って優先的に分譲する。高額でも優良な物件であれば、富裕層にとっては資産形成にもってこい、即日完売となる寸法である。