有料会員限定

二転三転で学生に大迷惑 就職活動

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11
拡大
縮小
毎年変わるスケジュールに翻弄されるのは学生たちだ(撮影:尾形文繁)

特集「生活・カルチャー」の他の記事を読む

「6月選考もベストではない」。榊原定征・経団連会長は2018年卒採用のスケジュール変更に含みを持たせた(撮影:梅谷秀司)

「8月選考開始のスケジュールを2カ月程度前倒しする必要があると考えている」 2015年11月、日本経済団体連合会(経団連)の榊原定征会長は採用選考日程を変更すべきとの認識を示した。

ここ数年、就職活動のスケジュールが変わり続けている。15年3月卒業の学生までは、大学3年(修士1年)の12月に会社説明会など企業の採用広報が始まり、大学4年(修士2年)の4月から面接などの選考が始まっていた。

しかし就活に時間が取られると、3年次に勉学が疎かになったり海外留学がしにくくなったりする弊害があるとして、政府が財界に採用スケジュールの後ろ倒しを要請。結果として経団連は、16年卒の採用から広報活動の解禁を3年の3月に、選考開始を4年の8月に繰り下げることを決めた。

採用時期の繰り下げで企業も学生も大混乱

ところが、この日程変更が採用現場に大きな混乱をもたらした。

変更される前は、選考はまず大手企業が行い、中小企業はその後だった。しかし大手企業の選考開始が8月になると、内定が出るのは8月下旬から9月上旬。そこから中小企業が選考を始めたのでは、10月の内定式までに採用できないどころか、3月の卒業式までも時間がない。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内