毎年変わるスケジュールに翻弄されるのは学生たちだ(撮影:尾形文繁)
「6月選考もベストではない」。榊原定征・経団連会長は2018年卒採用のスケジュール変更に含みを持たせた(撮影:梅谷秀司)

「8月選考開始のスケジュールを2カ月程度前倒しする必要があると考えている」 2015年11月、日本経済団体連合会(経団連)の榊原定征会長は採用選考日程を変更すべきとの認識を示した。

ここ数年、就職活動のスケジュールが変わり続けている。15年3月卒業の学生までは、大学3年(修士1年)の12月に会社説明会など企業の採用広報が始まり、大学4年(修士2年)の4月から面接などの選考が始まっていた。

しかし就活に時間が取られると、3年次に勉学が疎かになったり海外留学がしにくくなったりする弊害があるとして、政府が財界に採用スケジュールの後ろ倒しを要請。結果として経団連は、16年卒の採用から広報活動の解禁を3年の3月に、選考開始を4年の8月に繰り下げることを決めた。

採用時期の繰り下げで企業も学生も大混乱

ところが、この日程変更が採用現場に大きな混乱をもたらした。

変更される前は、選考はまず大手企業が行い、中小企業はその後だった。しかし大手企業の選考開始が8月になると、内定が出るのは8月下旬から9月上旬。そこから中小企業が選考を始めたのでは、10月の内定式までに採用できないどころか、3月の卒業式までも時間がない。