バイオジェット燃料、次世代ディーゼル燃料ともに2020年の実用化に向け実証プラントを建設する(撮影:風間仁一郎)

ミドリムシが世界を救う──。異色のバイオベンチャー、ユーグレナが、創業来の目標達成に向け本腰を入れ始めた。

2015年12月、ユーグレナは横浜でバイオジェット・ディーゼル燃料の実証プラントを建設すると発表した。20年の実用化に向け、30億円を投じる。18年前半の稼働で、燃料供給先の全日本空輸やいすゞ自動車などの協力も得る。

バイオ燃料はCO2を吸収する植物を原料とするため燃やしてもCO2の総量が増えないうえ、特にミドリムシは食糧生産と競合せず環境によいとされる。

ミドリムシは単細胞生物で、昆布やワカメなどと同じ藻類だ。59種類もの栄養素を含むが、燃料になるのは、豊富に持つ油分。ユーグレナは遺伝子改良によって成長速度や油脂含有量を増やしている。

04年前後のブームで、数百のバイオベンチャーが勃興した。だが多くは新薬開発が主で、収益化に時間がかかる。市場から退出した企業もある。そんな中、ユーグレナは最も成功した存在だ。

開発が活気づくiPS細胞での治療法

とはいえやはり、バイオ技術の本丸は再生医療分野だ。病気やケガで機能が損なわれた臓器や組織を、細胞を使って治す。特に難病の治療に効果が期待されている。