「早ければ3年以内に、ドローンを使った荷物配送を可能とすることを目指す」──。2015年11月、安倍晋三首相は官民対話の場でそう宣言した。

ドローンとは、無線で操縦する無人飛行機のこと。プロペラが複数取り付けられており、「マルチコプター」とも呼ばれる。中でも主流なのが四つのプロペラがつけられた「クアッドコプター」だ。

機体制御には傾きを検知するジャイロセンサーや気圧センサー、GPSなどを用いる。スマートフォンの普及でこうした部品の小型・軽量・低価格化が進み、マルチコプターが産業用から個人用にまで普及。用途は映画などの空撮をはじめとして、農業やレスキュー、防犯、土地測量など幅広い。

国内の先駆者はヤマハ発動機だ。農薬散布用の無人ヘリコプターを開発・製造し始めてから30年近くが経つ。需要の高まりを受け、今後は海外展開を加速させる。

建設機械大手のコマツはITを駆使して工事施工を効率化するサービスを展開しており、15年から現場の測量にドローンを活用し始めた。人手よりも大幅に時間を短縮できるという。また、綜合警備保障は自治体の火山対策をドローンで支援する事業を開始。セコムは防犯での活用を検討中だ。