カジュアル衣料店「ユニクロ」では海外の店舗数が国内を上回った。ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長に、今後の展望と日本経済への見方を聞いた。

やない・ただし●早稲田大学政経学部卒。旧ジャスコを経て、1972年に父親の経営する小郡商事に入社。84年「ユニクロ」を初出店し、社長就任。アパレル専門店で世界4位に躍進させた。山口県出身。(撮影:風間仁一郎)

──国内の既存店は客単価が向上している一方、客数が11月まで6カ月連続で前年を下回っています。

客数が減っているのはいい傾向ではなく、上げないといけない。(2年連続で)値上げした影響がある。値上げは(円安や原価高への対応で)しょうがない部分があるが、今後は理由がよほどはっきりしないかぎり、うかつに値上げできない。品質やデザインが多少よくなっても、その理由が(お客に)わからない商品は売れていない。

さらに国内景気がよくないことも要因だ。東京ではラグジュアリーやインバウンドがすごくいいし、名古屋や大阪、福岡などもいいが、それ以外の地方はあまりよくない。

もう一つの問題は1ドル=80円から120円までの円安になると、売上高がドル換算では33~34%ダウンとなることだ。これはグローバルで競争しているとすごく問題だ。