伊藤忠商事の純利益は2015年度の上半期決算で商社トップに。「非資源」の強化を主導してきた岡藤正広社長の次の一手は。

おかふじ・まさひろ●1949年大阪市生まれ。74年に東大経済学部を卒業後、伊藤忠商事入社。一貫して大阪で繊維の営業畑を歩む。2004年常務取締役・繊維カンパニープレジデント。10年から現職。(撮影:今井康一)

──16年の世界経済見通しは? 経営者としての感触では、米国は引き続きいい。日本ではアベノミクスの3年で為替は50%以上円安に、株価も2倍以上になっている。

われわれからすれば拍手喝采、大万歳。追加の経済政策もやっていただいているので、16年は徐々に経済のマインドもいい方向に変わるのではと期待している。

ただ、16年最大の問題は新興国の信用不安のリスクが非常に大きいこと。特に資源安によって、資源国の政府債務の問題が出てきている。

今心配しているのは、ブラジル、トルコ、インドネシア、ロシア。特にブラジルはリオ五輪開催国だというのに、企業の信用不安なども出ている。ここに米国の利上げが重なると、新興国経済には懸念材料となる。

総じて商社はリスクの大きい地域で勝負をしているわけで、その舵取りを間違ってはいけない。