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無差別テロの常態化が必至 「イスラム国」の脅威

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パリ同時多発テロはISの精鋭が直接関与した点で、これまでとは異質な事案だった(ロイター/アフロ)

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2015年は、イラクやシリアの砂漠で暴れていたイスラム教過激派組織、「イスラム国」(IS)に世界が翻弄された年だった。では16年に彼らはいったいどんな動きを見せるのだろうか?

ISの動向を見るうえでは、彼らが直接支配しているイラクやシリアの「本丸」、周辺地域に拡散している「支部」、そして世界中の「支持者」という三つの要素とその関連性を考える必要がある。

ISの本丸に対しては、米国を中心とする有志連合軍と、ロシア・イランの連合勢力が軍事作戦を展開している。はかばかしい戦果は得られていないが、シリアでもイラクでもISは劣勢に立たされており、重要な拠点を少しずつ失っている。ISが形勢を逆転させることは難しく、16年は支配地域を大きく減らす可能性が高い。

IS本丸は当然こうした状況を認識しており、少しずつ「本社機能」を支部に分散させている。ISが領域支配を確立するのに適しているのは、中央政府による統治が行き渡らず無政府状態になっている国や地域だ。

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