(撮影:今 祥雄)

1勝21敗2引き分け──。これが、ラグビーワールドカップ2011まで7大会連続で出場を果たしてきた日本代表の戦績だ。ジンバブエに初勝利を収めたのは1991年。それから20年以上も勝利から遠ざかっていたチームが、今大会で優勝候補の一角を打ち負かした。

9月19日の南アフリカ戦で歴史的な勝利を収めた日本チームの奮戦は、国内だけでなく世界中のラグビーファンを感動させた。さまざまなバックグラウンドを持つ選手が桜のユニホームを身にまとって戦い、オーストラリア出身のヘッドコーチが指揮する。そんな「エディージャパン」の姿に、多様性を取り込むことで強くなる日本社会の未来像を重ねた人も少なくなかっただろう。

この試合で決定的な役割を果たしたのがキャプテンのリーチ・マイケル選手だ。試合終了間際、彼はヘッドコーチが指示した安全策でなく、リスクの高い正面突破を選んだ。それは、現場の指揮官として抱いた勝利への確信ゆえだった。