まつもと・きよお●1973年生まれ。20歳のとき店舗でのアルバイト開始。2013年にマツモトキヨシHD副社長就任。14年から現職。(撮影:今井康一)

イオン系のウエルシアホールディングス(HD)に来期にも業界首位の座を明け渡すことになるマツモトキヨシHD。王座奪還の戦略を松本清雄社長に聞いた。

──昨年の社長就任後、マツキヨの何を変えたのか。

創業者松本清の経営理念に原点回帰した。かつてはスーパーやコンビニなどにも手を出したが、清の開いた「松本薬舗」が薬と化粧品から始まっているので、そこからそれてはいけない。

スーパーからは撤退した。一度やめた食品をまた広げるというのもおかしな話。都心立地の狭い店舗では食品を強化する必要を感じていない。地方にある郊外の広い店舗なら、ニーズに応じて売り上げの3割程度までなら広げられると検討している。

都心の狭い店舗が多く、調剤をやりたくても調剤室を置くスペースがない。質の高い薬剤師の確保も難しい。人材確保に加えて、それなりの処方箋枚数が見込めて地域の医療機関との提携ができれば、拡大させていくつもりだ。

──業界首位を明け渡すが。

首位奪還のため相手の出方をよく見て戦略を立てる。来期に刷新する中期経営計画では、「2番手」としてどう戦っていくかを盛り込む。薬と化粧品、加えて調剤。これがこれからの3本柱だ。9月にオープンした実験店「MKラボ」など形が見えてきたものもある。