「今日、放課後にマツキヨする?」。1990年代、東京・渋谷の女子高生の間でこんなフレーズがはやった。「マツキヨ」こと、マツモトキヨシホールディングスは、その頃の社会現象的な人気を契機にドラッグストア業界のトップに君臨するようになる。

20年以上も、流行にも価格にも敏感な都会の女心をがっちりとつかんできたのがマツキヨの特徴だ。化粧品の売上高は全体の4割弱(業界平均は2割)と高い。店舗数は45都道府県の駅前や繁華街に約1540店(9月末)。わずか7坪の小型店から大型店まで、立地に応じて変幻自在に出店している。

11月には通期業績計画の上方修正を発表し、2期ぶりに最高益を更新する見込みだ。売上高は5000億円を突破することになる。消費増税後の買い控えが一巡したことが大きいが、マツキヨ独自の仕掛けも効果を発揮した。

台湾のドラッグストア研究家、鄭(チェン)世彬(スービン)氏。中国や台湾の人はこの人の書く薬のガイド本を片手に訪日することが多い。「爆買い」仕掛け人の一人といえる。「マツキヨはブランド。品ぞろえ豊富で、質のよいPBも人気。自分の本にも載せている」。