真っ赤に染まった英国。その露骨な姿に世界中が仰天した。

安全保障問題や人権問題などで米国など西側諸国と緊張関係にある中国。その中国に、米国との親密な関係をかなぐり捨ててでもすり寄ろうという魂胆を英国は隠そうとしなかった。

中国の習近平国家主席夫妻を、エリザベス女王の住むバッキンガム宮殿に宿泊させ、首脳会談後の会見では「今回の訪英は新しい時代の幕開けだ。英中関係は黄金時代を迎える」とキャメロン英首相が高らかに語った。

ウィリアム王子夫妻と会談する習夫妻(代表撮影/ロイター/アフロ)

もちろん、アヘン戦争のあった19世紀と今とでは、立場は完全に逆転している。英国が進める原子力発電事業などに、中国が総額400億ポンドの投資を行うのが、今回の戦略的パートナーシップの目玉だ。19世紀の覇権国が現在の経済大国にすがる構図が浮かび上がる。

だが、両国の急接近をそのような視点だけで見るなら、事の本質を見誤るだろう。実は中国側にも、英国のある得意分野にすがりたい事情がある。そして、当の英国が恥や外聞を捨ててでも中国に急接近した真の理由もそこにある。