10月末の東京モーターショーでは、国内自動車メーカー大手3社のトップが競演した(撮影:風間仁一郎/鈴木紳平)

「北米などは堅調だが、新興国が弱含んでおり、慎重な見通しを立てた」(大竹哲也・トヨタ自動車常務) 2016年3月期上期決算(4~9月期)を増収増益で着地したトヨタ。通期純利益は、前期比3.5%増の2兆2500億円の従来予想を据え置き、2期連続で最高益を更新する見通しだ。

しかし、足元の好業績を、手放しで喜べる状況ではない。上期の販売台数は497.9万台と前年同期比1.1%減少。北米や西欧、中国(持ち分法適用)は増加したが、日本や東南アジアの落ち込みをカバーできなかった。

通期においても販売台数は、前期比1.7%減の1000万台を計画。0.2%減と見ていた従来予想から、減少幅は拡大している。

販売台数の減少にもかかわらず、増益を計画するのは、通期で1150億円を見込む円安効果があるためだ。加えて、好採算の大型車が売れている北米市場の拡大が、日本からの輸出分も含めて利益を押し上げている。

一方コスト面では、新興国における労務費や、自動運転に対応するための研究開発費などが増加。得意のカイゼンによる約3000億円の原価削減効果が相殺された。