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『リスク、人間の本性、経済予測の未来』『検証 バブル失政』 『ハーバード大学は「音楽」で人を育てる』『地球の履歴書』

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リスク、人間の本性、経済予測の未来
リスク、人間の本性、経済予測の未来(日本経済新聞出版/448ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

Alan Greenspan●1926年生まれ。米ジュリアード音楽院でクラリネットを専攻。米ニューヨーク大学にて経済学を学び、学士号、修士号、博士号を取得。54年コンサルティング会社を共同創業。74~77年米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長、87~2006年米FRB議長。

産業アナリストとして自由奔放に論じる

評者 東洋英和女学院大学教授 中岡 望

著者は18年間にわたって米国FRB(連邦準備制度理事会)議長を務めた。優れた政策手腕を発揮したことで知られ、マエストロとの異名を取ったカリスマ的人物である。

1990年代のIT株ブームを「根拠なき熱狂」と呼び、ITバブルに警鐘を鳴らしたことでも知られている。だが、バブルを阻止するために有効な手段を取らず、バブルは弾け、米国経済は不況に突入した。「バブルは弾けて初めてバブルだとわかる」という名言を残している。

ITバブルが弾けた後、米国経済がデフレに陥るのを防ぐために超低金利政策を採用。それが後に住宅バブルを招く結果となった。だが、在職中、住宅バブルを認めることはなかった。サブプライムローン問題などが顕在化したとき、FRBは十分に金融機関を監督しなかったと批判され、著者の名声も一時地に落ちた感があった。

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