入試改革は迷走の様相を見せ始めた(撮影:尾形文繁)

1点刻み・一発勝負のテストではなく、思考力や主体性なども加味した多面的・総合的な評価で、その大学にふさわしい学生を選抜する──。文部科学省が行おうとしている大学入試改革の基本方針だ。下村博文・前文科相は、自分が退任しても改革が進むよう、今年1月に「高大接続改革実行プラン」を策定。これに基づいて、準備が着々と進んでいるはずだった。

しかし9月15日に発表された「高大接続システム改革会議」の中間まとめでは、昨年12月の中央教育審議会答申について若干の軌道修正を図っている。入試改革自体が、迷走の様相を見せ始めているのだ。

民主党政権からの課題 脱・1点刻みと高大接続

今回の改革は、安倍晋三首相の肝いりで設置された政府の教育再生実行会議が2013年10月にまとめた第4次提言を基にしているとされることが多い。しかし実際は、民主党政権時代からの検討課題だった。1点刻みのテストを改めることは、すでに12年6月の「大学改革実行プラン」に盛り込まれており、中教審に入試改革も含めた「高大接続」が諮問されたのは同年8月だ。