中年フリーターの増加が止まらない。雇用問題に詳しい三菱UFJリサーチ&コンサルティングの尾畠未輝研究員は「35~54歳の非正規雇用の職員・従業員(女性は既婚者を除く)」を中年フリーターと定義して試算。その推移を示したのが図表1だ。バブル崩壊直後に新卒だった世代が30代後半に差しかかった2000年ごろから増加し始め、直近では273万人。非正規全体の1割強に上る。

[図表1]
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高齢化で生活保護予備軍に 

中年フリーターの問題は数多くあるが、中でも深刻なのが、年齢を重ねた家計の主たる稼ぎ手であるにもかかわらず、低い賃金で雇用も安定していないという点だ。非正規といえば以前はパート、つまり家計補助的な所得を得ている人が中心だった。非正規の平均月収は約20万円。年齢を重ねてもそれほど上がらないため(図表2)、中年フリーターの収入も20万円前後とみられる。しかも就職氷河期の最初の世代である40代は同年代の正社員との格差が非常に大きい。

[図表2]
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独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った「壮年非正規労働者の仕事と生活に関する調査」によると、壮年(35~44歳)非正規の相対的貧困率(等価世帯所得が雇用者全体の中央値の半分以下の人の割合、同調査では年収150万円以下を貧困と定義)は男性で31.5%だった。つまり壮年非正規男性の3人に1人が貧困状態にあるということだ。これは若年男性の23.3%をも上回っている。壮年非正規女性(既婚者除く)は51.7%とさらに厳しい。