公明党は「平和の党」を標榜している。実際にそうなのだろうか? 

戦後の安全保障政策を冷静に観察すると、自民党が進めようとする政策の歯止め役ではなかった。むしろ、国民の反発を恐れて慎重になりがちな自民党を助け、自衛隊の活動範囲を広げる役割を果たしてきたのだ。

今回の安保法制についても、公明党は法案自体に反対してきたわけではない。「自衛隊の活動範囲を際限なく拡大したい」思いが露骨な自民党を抑え、法案を現実的なものにする役割を果たしている。

自民党と公明党の与党協議を、具体的に振り返ってみよう。

与党協議の中心だった自民党の高村正彦副総裁(左)と公明党の北側一雄副代表(時事)

「自衛隊派遣の事前承認」について、自民党は「衆議院解散中や国会閉会中は、事後承認を認めるべき」と主張したが、公明党は「例外なき国会の事前承認」を譲らなかった。

「自衛隊派遣の要件」について、自民党は「欧州連合(EU)など国際機関の要請や、国際連合の主要機関の支持があれば派遣できる」とした。派遣の「正当性」をできるだけ緩やかにして、派遣しやすくするためだ。だが、公明党は派遣の「国際的な正当性が不十分」だとして、「国連安全保障理事会決議を義務づけるべき」と強く主張した。