「失われた20年」を超えて (世界のなかの日本経済:不確実性を超えて)
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ふくだ・しんいち●東京大学大学院経済学研究科教授。専門はマクロ経済学、金融。1960年生まれ。東大経済学部経済学科卒業。米イェール大学大学院博士課程修了。イェール大学でPh.D.を取得。著書に『価格変動のマクロ経済学』、共著書に『マクロ経済学・入門』など。

ミクロ的分析が中心 真因は生産性の低迷に

評者 東洋英和女学院大学教授 中岡 望 

評者は大学で現代日本経済を教えている。新学期が始まるたびに悩むことがある。よいテキストがないことだ。何冊か試行錯誤的に使ってみたが、学生に薦めることができる教科書はなかった。バブルの発生と崩壊、バブル後の金融危機、デフレ問題など、個別のテーマに関しては優れた分析や本があるが、全体を見通せる好著はなかった。本書はバブル崩壊から現在に至る「失われた20年」を取り上げており、期待して読み進めた。