教える人 グロービス経営大学院 副研究科長・オンラインMBA統括責任者
荒木博行

あらき・ひろゆき●住友商事を経て、グロービス経営大学院の副研究科長・オンラインMBA統括責任者。マネジメント業務の傍ら、戦略系、思考系科目の教鞭を執る。(撮影:風間仁一郎)

論理的思考力は、ビジネスで成果を上げるために必須のスキル。いわば、ビジネスパーソンの“基礎体力”だ。

海外では義務教育の過程でディベートなどを通して身に付けていくが、日本では意識的に教えられることは少ないようだ。ビジネスで評価されている人でも、自分の組織や業界で経験を積む中で、知らず知らずのうちに「思考の癖」にとらわれてしまうことは少なくない。

とりわけ、上司に「何を言いたいのかわからない」と言われてしまう、企画や提案がなかなか通らない、自分の業務や課題をわかりやすく説明できないといった悩みを抱えている人は、論理的思考の基礎ができているか、一度チェックしてみよう。

CASE 1を見てほしい。井上部長、田中課長、安田主任の3人が議論している。3人の会話は一見かみ合っているようで、本質的な部分ではまったくかみ合っていない。

「問い」が不明確な議論は何も生まない