くすのき・けん●1964年生まれ。一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。2010年から現職。著書に、20万部を超えるベストセラーになった『ストーリーとしての競争戦略』(小社刊)、『「好き嫌い」と経営』(同)などがある。(撮影:大澤 誠)

洋の東西を問わず、最も希少性のある経営資源は経営者だと思う。優れた経営者は余人をもって代えがたい。皆、簡単にまねできない“芸風”を持っている。

柳井正ファーストリテイリング会長兼社長、永守重信・日本電産会長兼社長、孫正義ソフトバンクグループ社長。彼らが日本を代表する経営者であることは論をまたない。柳井さんも永守さんも、ソフトバンクの社外取締役を兼務しているが、あれは社外だから意味がある。もし3人が互いに会社を換えて経営すれば、3社の業績は低下するだろう。社長の仕事とはそういうものだ。

優れた経営者は具体と抽象を往復する