有料会員限定

「アルファベット」に変貌 自己破壊するグーグル

拡大
縮小

業績好調ながら、持ち株会社を設立、グーグル事業を子会社化する意味は。

プレゼンするグーグルのピチャイCEO。(KPS)写真上は気球ネット網(アフロ)、下は自動運転車 (アメリカ・グーグル提供/時事)

巨大化による将来の危機を感じ、あえて自らを破壊する。8月に発表された米グーグルの組織変更は多くの同業者の度肝を抜いた。

持ち株会社の「アルファベット」を新たに設立。傘下に複数の領域の事業が並存し(図表1)、グーグル自身は「検索と(スマートフォンOS〈基本ソフト〉の)『アンドロイド』の会社」として、上場する持ち株会社の下に入るためだ。「GはグーグルのG」と同社は説明しており、今後は辞書のように、アルファベットの傘下にはさまざまな頭文字を持つ企業が並ぶ。

[図表1]
拡大する

再編は年内に完了する。こうした構造が採用された理由は、まず何といっても、グーグルの事業領域の急速な拡大だ。もともと検索と広告の会社としてスタートしたが、自動運転車やライフサイエンス、OSにコンテンツと、もはや「テクノロジーがかかわるものなら何でもやる」企業といって、差し支えない。

アルファベットのCEOとなるラリー・ペイジ氏は組織改編の目的として、「透明性を向上し、われわれが何をしようとしているか、監視しやすくする」ことを挙げた。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内