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連鎖安におびえる日本市場 当座は急回復したが

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ある外資系証券のストラテジストは携帯端末をずっと握り締めていた。各国株価の動きからいっときも目が離せない。「こんなに心臓に悪い相場は経験したことがない」とため息をつく。

7月8日の中国株暴落を受けて、日経平均株価は前日比600円以上の大幅安に見舞われる。その夜、ニューヨーク・ウォールストリート。技術障害による3時間の売買停止が重なり、NYダウ平均株価も大きく崩れた。9日の日経平均は一時600円以上下落した後、プラスに転じる大荒れの展開を見せる。中国株暴落が世界の株式市場を大きく揺さぶった。

7月9日の東京市場は中国経済不安から大混乱した(時事)

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「日本株にとってギリシャはバーチャルリスクだが、中国はリアルリスク。いちばん怖いのは中国株バブル崩壊だった」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニア投資ストラテジストの藤戸則弘氏) 日本銀行の異次元緩和を背景にほぼ一本調子で上昇してきたのが最近の日本の株式相場である。日経平均の2万円台回復以来、一部の投資家の間に漂っていたのは株高に対する高所恐怖症的な心理状態だ。そこを揺さぶったのがギリシャだった。

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