中国株式市場の主役である個人投資家には大打撃。写真は北京の証券会社で株価をノートに写す男性(ロイター/アフロ)

中国の株価下落が止まらない。6月12日に5166でピークをつけた上海総合指数は、7月8日には3507まで下げた。わずか3週間で3割以上の急落である。

最近の北京では、地下鉄の中でもオフィスビルのエレベーターの中でも、株価暴落の話題で持ち切りだ。筆者が「俺は5万元(1元=約20円)損したが、10万元損した友達もいる」という声を聞いて振り向くと、出稼ぎ者と思われる20代の若者だった。おそらく年収に匹敵する額を失ったはずだが、さほど深刻そうでないのは不思議だ。

暴落の直前、6月15日~19日の5日間で、主に国内投資家向けであるA株の取引口座が新たに100万近く開設された。異様なほどの株式投資ブームだが、その主役は20代、30代の若者だとみられる。

今回の株式ブームの背景にあるのは、昨年後半から不動産市場の停滞が顕著になったことだろう。2010年5月、北京市は不動産投機を抑制するため、住宅購入制限令を全国で初めて公布した。その後、中国のほぼすべての大都市は、住宅購入に制限をかけ、不動産価格を抑え込んだ。その結果、住宅市場への投資によって大きな利益を得ることは難しくなった。これが、投資家の関心が不動産から株に移った理由だというのが一般的な見方だ。