歴史や国民性を抜きにギリシャ危機は語れない

豊島逸夫 経済アナリスト  

支援する側のドイツとされる側のギリシャ。二つの国民の本音はどこにあるのか。危機のさなか、フランクフルトとアテネを回った豊島逸夫氏に聞いた。

としま・いつお●一橋大学で国際経済専攻、邦銀を経てスイス銀行外国為替貴金属トレーダーになる。現在は独立系の立場から経済全般の情報を発信。(撮影:ヒダキトモコ)

──ドイツとギリシャを訪問した印象はいかがでしたか。

男女の関係と同じで、いざ別れ話になると、「そもそもユーロに誘ったのはあなたでしょう」と両者が言っている感じだ。ドイツは、ギリシャが「ユーロに参加したい」と言うから、2001年に財政条件を満たさなかったが例外的に認めたと言う。ところがギリシャは、「ユーロ参加国を増やしたいし西洋文明の発祥地として、ぜひ入ってほしいと言われたから加盟した」と言う。

──ギリシャの国民性は? 

とにかくプライドが高い。チプラス首相の声明文にも「国の威厳が懸かっている」といった言葉が目立つが、自分たちこそは西洋文明の先輩であって、他国はそれを引き継いでいるとして、少し下に見ている。

──国民投票の結果はサプライズでした。