(上)証券ディーラーも生き残りを懸けてさまざまな手法を取り入れている。写真は山和証券ディーリングルーム。(左下)バブル相場再来なるか(撮影:尾形文繁)

果敢に攻める個人投資家に対し、プロ投資家はどのような戦略で臨んでいるのだろうか。ファンドマネジャー、ディーラー、ヘッジファンドと、タイプの異なる3人のプロに聞いた。

日経平均の上昇余地 3万円との見方も

「市場関係者の中でも私は悲観派」。個人向けラップファンドなどを運用しているアトム・キャピタル・マネジメントの土屋敦子代表取締役は、そう切り出しながらも「欧米株と比べて日本株の安心感は際立つ。来年にかけて株価は上がるだろう」との見立てだ。

土屋氏が悲観派と自認するゆえんは、今後は上昇スピードが減速すると見ているから。「米国の利上げの可能性やギリシャ問題がマーケットに及ぼす影響は気掛かり。企業業績も、今期はさらに円安に振れなければ輸出企業にとって為替差益による押し上げ効果は期待しにくくなる」というのがその理由だ。

プロ投資家の間では上昇相場継続はほぼ共通認識となり、上値余地をめぐり見方が分かれているようだ。

山和証券の工藤哲哉ディーリング部長も「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や日本銀行のETF(上場投資信託)買いで需給面が引き締まっているため、上昇するのは当然。日経平均株価は2万2000円程度までの上昇はありうる」とする。しかし、「秋口以降、アベノミクス相場の本当の強さが試される」と楽観はしていない。