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渦巻く欧州の不満 強まる巨人包囲網 検索表示されないサイトは死んだも同然

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欧州委員会のベステアー委員がグーグルを追い詰める(European Union, 2015)

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ロンドン郊外に拠点を置くファウンデム(Foundem)という企業が、航空券、レンタカー、電化製品などさまざまな商品やサービスの料金を比較する独自のオンライン検索システムを2006年1月に構築した。程なく、英国のテレビや新聞で「お薦めの価格比較サイト」として紹介されるようになる。しかし、このサイトはグーグル検索上では「存在しないもの」として扱われてしまった──。

グーグルの検索窓に、特定の商品名とともに「価格比較」と打ち込んでも、検索結果に表れるのは価格比較をしていないサイトばかり。ファウンデムのサイトに行けば、当該商品の価格を比較したページが存在するにもかかわらず、である。通信販売などの収益柱がない価格比較サイトにとっては、ユーザーが訪れないと広告収入に響くため、まさに死活問題となる。なぜこのような憂き目に遭わなければならないのか。

欧州連合(EU)の欧州委員会は4月15日、EU競争法(独占禁止法)違反の疑いがあるとして、グーグルに異議告知書を送付したと発表した。グーグルを欧州委に告発したのは20の企業・団体。ファウンデムはその第1号である(図表1)。

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