1974年の春闘中央総決起大会。インフレ反対や雇用保障制度確立を訴えた(時事)

第2次安倍政権以降、自民1強時代が続く日本の政治。今や民主党とその支持母体である労働組合は、かつての政権交代時のような勢いを完全に失っている。

なぜ民主党と労組がダメになったのか。実は「メンバーシップ型」の雇用慣行が、日本の政治や社会に大きな影響を与えている。メンバーシップ型と民主党の低落とには、因果関係があった。

民主党は左派なのに増税を嫌ってきた

政党は、社会保障政策や福祉政策を対立軸にして、右派と左派に明確に分けられる。大きな政府を志向し、社会保障や福祉を積極的に行うのが左派・リベラル政党であり、政府の介入をできるだけ少なくして民間に任すのが右派政党だ。

[図表1]
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社会保障の拡充には公的な財源が必要。だからどの国でも左派は社会政策のための増税を認めている。

ところがこの分類が当てはまらないのが日本だ。本来、左派政党である民主党は数年前までは、たとえ社会保障の拡充であっても増税には強硬に反対してきた。

民主党のもう一つ大きな特徴は、霞が関官僚に対する不信である。官僚への不信が高じて、すべての権限を大臣に集中させたため、機能が事実上停止した省庁もあった。