ディー・エヌ・エー(DeNA)創業者の南場智子氏が「二人羽織経営」と語る、もう一人のキーマン。それが春田真氏だ。会社が成長する過程で起こるさまざまな“事件”、そして自ら主導した球団買収の裏側を著書で語った狙いとは。

黒子の流儀 DeNA 不格好経営の舞台裏
黒子の流儀 DeNA 不格好経営の舞台裏(KADOKAWA/中経出版/270ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──エリート銀行員がネットベンチャーに転職して会長へ上り詰め、横浜DeNAベイスターズのオーナーまで務めた。DeNAで過ごした15年間は波瀾万丈です。

別に僕自身はスペシャルでもないし、球団オーナーになりたかったわけでもない。もっと言うと役員になるつもりもなく、流されるまま。自分のやりたいこともあるけれど、DeNA全体のリソースを考えたとき、僕をどう使うのが会社にとっていいかを客観的に考えてきた。

仕事を咀嚼して自分なりの役割を果たしていくうちに、球団の案件にも出合えた。別に必然ではなく偶然が重なっただけだ。

──2011年の買収後、球団の赤字を大幅に縮小させた。

買収のとき、「3年で黒字、5年で優勝」と言ったにもかかわらずできなかった。途中で放り投げる形になるが、あくまでオーナーはDeNA会長の立場でやっていた。だから退職する時点で球団も辞める形になってしまった。