テレビは家庭における娯楽の王様だ。白黒がカラーに、ブラウン管が液晶パネルになっても変わらない。だから番組を供給するテレビ局には、おカネと情報が圧倒的に集まり続けてきた。だがこのエコシステムを変える、破壊的企業が登場した。本誌4月25日号でもリポートした有料動画配信の世界最大手、米ネットフリックスだ。

月10ドル前後の定額で、映画・ドラマがインターネット経由で見放題。ケーブルテレビ(CATV)やDVDレンタルから利用者を奪い、欧米で6227万人(3月末)の会員を集める。そして今秋、ついに日本に上陸する。創業者のリード・ヘイスティングス氏はアフリカの高校で数学を教えていたというユニークな経歴だが、今やシリコンバレーを代表する経営者の一人である。

そのアイコンが4月下旬、京都に現れた。ネットフリックスは四半期ごとに経営幹部が世界から集まり戦略を議論するが、その開催地が今回はKYOTOだったのだ。

もちろんこれは秋の上陸をにらんでのこと。数日間にわたり、今後5~10年におけるチャンスとリスクを徹底討論したといい、日本を皮切りに巨大中国を含むアジア全土へどう展開するかといった議論もしたようだ。これから日本で、世界で、テレビに何が起こるのか。国内メディアとして初めてヘイスティングスCEOに独占インタビューした。