百貨店業界では訪日外国人の購買動向が注目されがちだが、市場全体を押し上げるほどの力はまだない。実際、2014年の全国百貨店売り上げは前年並みの水準だった。市場反転の兆しが見えない中、どんな活路があるのか。高島屋の木本茂社長に聞いた。

きもと・しげる●1956年生まれ。79年横浜高島屋(現高島屋)入社。新宿店長などを経て、2014年から現職。(撮影:風間仁一郎)

──市場規模が縮小し、百貨店の存在感が薄れている。

個人消費は1990年代以降も微増トレンドだが、百貨店の市場規模は91年の9.7兆円をピークに10年以降は6兆円台前半まで縮小した。小売り全体の中で百貨店業界が占めるシェアは2%程度しかない。

こうした状況を打破するには、異業種との提携と、積極的な海外進出が必要になる。今年3月、トランスコスモスと合弁で、海外向けにネットや卸で日本製品を販売する会社を設立した。貝印とは、食関連の商品販売や飲食事業を手掛ける合弁会社を立ち上げる。

──16年にベトナム、17年にタイで事業を始めるなど、ほかの国内大手と比べて、海外展開が目立つ。