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自分をコントロールすれば緊急時でも着陸できる [秘密2 安産確保とパイロット不足]

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小林宏之 元日本航空機長・航空評論家

2月に台湾でトランスアジア航空機が墜落。3月にフランスで独ジャーマンウィングス機が墜落。そして4月14日、広島空港で韓国アシアナ航空機が着陸失敗──。今年に入り、航空機の事故が毎月のように起きている。航空機メーカーの米ボーイング社の調査によれば、2013年までの10年間に起きた民間航空機事故の原因のうち操縦ミスが約4割と最も多い。乗客の命を預かるパイロットに求められるものとは何か。日本航空(JAL)元機長で航空評論家の小林宏之氏に聞いた。

こばやし・ひろゆき●1946年生まれ。68年、東京商船大学を中退し日本航空入社。81年機長昇格。2010年3月引退。現在は危機管理の専門家としても活躍。(撮影:尾形文繁)

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──航空機の操縦ミスはいつ、なぜ起こるのでしょうか。

航空機事故は悪天候や機材トラブル、管制とのコミュニケーション不足など、複数の要因が重なって起きることが多い。特に注意を要するのは離着陸のときだ。パイロットの間では「クリティカル・イレブン・ミニッツ(最も注意すべき11分間)」と呼ばれる。飛行機は速度と高度が命で、離陸後3分、着陸前8分の計11分間は速度も高度もマージンが少なく、行うべき作業も非常に多い。

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