世界最大の機関投資家GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は4月2日、2015年度の運用計画を発表した。その中には、株式運用で、ESG(環境、社会、ガバナンス)を含めた非財務情報を検討することが盛り込まれた。

世界の機関投資家はESGを考慮することが主流となりつつある。ESG投資が世界の運用資産市場に占めるシェアは14年初時点で30%と推測されている(「グローバル・サステナブル・インベストメント・レビュー2014」)。特に欧米では高く、欧州59%、カナダ31%、米国18%。アジアはわずか0.8%しかない。

ESG投資の牽引役となっているのが06年に国連が策定した責任投資原則(PRI)だ。6原則あるがその第1は「私たちは投資分析と意思決定のプロセスに、ESGの課題を組み込みます」というもの。こうした考え方に同意し署名した機関投資家は14年4月で1260。その運用資産は45兆ドルに及ぶ(図表1)。

[図表1]
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「ESGを考慮した投資手法にはいくつかある」(日興リサーチセンターの杉浦康之アナリスト)。代表的な手法の一つがネガティブスクリーニングだ。温室効果ガスの排出が多い企業や倫理的に問題のある企業などを投資対象から外す。反対に、ESGの課題解決に積極的に取り組む企業を投資対象とするのがポジティブスクリーニングだ。