第一生命と日本生命は株を取得したりそなHDの銀行窓口でも保険販売を伸ばす(撮影:梅谷秀司)

日本生命の指定席だった生命保険業界の首位をめぐる争いが騒がしくなってきた。企業の売り上げにほぼ相当する保険料等収入のトップを2014年度に第一生命が日生から奪い取るのはほぼ確実だからだ。戦後70年間で初の出来事だ。

直接の要因は銀行での保険販売(銀行窓販)の勢いの差だ。第一の子会社「第一フロンティア生命」が外貨建て個人年金でヒットを飛ばし、14年4~12月の保険料等収入では第一が日生に9000億円超の大差をつけ、今年に入ってもその勢いは衰えていない。

銀行窓販の主力商品は貯蓄性保険。営業職員の売る保障性保険に比べ、利益率が低い。売れ筋商品も短期で変わり、販売の浮き沈みは激しい。売り上げの変動が大きく利益貢献も小さいため、銀行窓販込みの売り上げで比較することへ懐疑的な見方もある。

しかし、日生経営陣の危機感は小さくない。昨年11月の中間決算発表の席上、児島一裕取締役は「(第一にリードされる状況は)看過できない」と発言し、業界の話題をさらった。盟主のプライドもあるが、それだけではない。まだ日生が第一を圧倒すると半ば神話のように思われている利益でも、第一が日生の背中に迫っている。日生首脳にとって第一の実力が「看過できない」段階に来ているというのが実際だろう。