(イラスト:三澤祐子)

「貧困家庭ですかと聞かれたら、そうですと答えるしかないでしょう」

東京都内で自営業の夫(43)、小学1年生の長女(7)、保育園児の長男(1)と暮らす幸子さん(仮名・41)は、貯金もできない現在の生活を振り返ってそう答えた。

長男の妊娠をきっかけに勤め先から退職を強く求められ、不本意な形で辞めざるをえなくなった。出産後の現在は夫の仕事を手伝う。だが、「夫の仕事は不安定で月収が20万円程度。子どもが大きくなったときに、教育費を用意できるのか不安を感じる」と話す。

貧困が私たちの身近に迫りつつある。厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査の概況」によれば、子どもがいる現役世代の相対的貧困率(2012年)は、15.1%に上る。子育て中のおよそ6世帯のうち1世帯が貧困状態にあるということだ。一人親世帯に至っては、貧困率は54.6%に達する。

子どもがいる世帯の相対的貧困率は、1985年には10.3%だった。貧困世帯は四半世紀の間に1.5倍近くに増加したことがわかる。