消費増税後にいったん緩んだ労働需給が再び改善してきた。

1月末に発表された労働力調査によると、2014年12月の失業率は前月比0.1ポイント減の3.4%に改善、就業者数(季節調整値)も前月比43万人増と3カ月ぶりの大幅増加に転じた。労働市場の需給引き締まりを示す好内容で、ほぼ完全雇用が実現しているといえる。

2月16日発表の14年10~12月の実質経済成長率は市場コンセンサス予想では3.4%増(前期比年率)。個人消費や住宅投資、設備投資の全般的改善によって、同年7~9月のマイナス1.9%(同)からプラス成長に復帰する見込みで、景気回復が雇用の追い風となった。

こうした中、3月中旬の集中回答日に向け、15年春闘(春季生活闘争)が幕を切った。労務行政研究所のアンケート調査(東京証券取引所1部・2部上場企業対象)では、ベースアップ(ベア)を「実施する予定」と回答した経営側は35.7%と前年比20ポイント近く増加。リーマンショック前の好景気時(07年)の19.8%をも大きく凌駕する水準となっている(図表1)。

[図表1]
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連合(日本労働組合総連合会)は今春闘において大企業でベア2%以上、中小企業で賃上げ1万0500円以上(定期昇給含む)と昨年を上回る要求を掲げている。連合とのトップ会談で経団連(経済団体連合会)の榊原定征会長は、ベアは選択肢の一つとしながら「賃上げに最大限努力する」と言及した。

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