税務調査は企業の規模や業種を問わずやってくる。経営者や企業人はどう備えるべきか。(イラスト:こまつめ組)

税務調査は避けて通れない。とりわけ中小企業や家族経営の企業の場合、税務調査の連絡があってからいざ準備しようと思っても、過去の取引すべてを明確に説明できないことがある。

税務調査に対するいちばんの対策が何かといえば、取引ごとに想定される税務リスクを検証し、取引実態に基づいた適正な処理を行っていることを説明できるよう書類を整備しておくことだ。たとえば取引の事実を客観的に証明するための契約書、取引理由と意思決定の流れを示すための社内稟議書や取締役会議事録、ルールにのっとった適正な処理であることを示すための社内規程、金額を算定する根拠となった資料などである(図表1)。

[図表1]
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書類があれば税務調査がスムーズに行われ、会社側も無駄な時間や労力を使わずに済む。現場の調査官は調査内容を上席(上司)に報告しその後の調査方針を決定するが、経験上、その際に書類があると調査がスムーズに進む。要は、付け入る「すき」を与えないことである。

税務調査では調査官からさまざまな質問を受ける。質問に過度に反応する必要もないが、聞かれていないことや余計なこと、またその取引内容を正確に理解せず、あやふやなまま回答することは避けるべきだ。話が矛盾するだけでなく、質問に対する回答が二転三転しては、うそをつく意図がなくても、相手に「虚偽回答しようとしたのでは」と不信感を与えることになりかねない。その点ではリハーサルも重要だ。

必要なことには正確に答える必要がある。何が必要で、何が必要でないか、数多くの税務調査に立ち会ってきた経験から、よくある質問とその意図を解説してみよう。

質問その1
社長は何かご趣味はありますか?

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