2月1日、WRC参戦を発表した豊田章男社長。こうしたポーズができるのも好業績ゆえか(撮影:梅谷秀司)

日本企業では未到の利益3兆円が見えてきた巨人は、“富”の還元という難問を突き付けられている。

トヨタ自動車は2月4日、2015年3月期の営業利益が2.7兆円になるとの見通しを発表した。14年11月に上方修正した予想から2000億円引き上げ、過去最高だった前期を約2割上回る。

[図表1]
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空前の利益をたたき出すものの、日本や東南アジア、南米でのマイナスが響き、グループ総販売は1010万台とほぼ前期並み。今回上乗せした利益2000億円のうち、昨秋以降に急速に進んだ円安効果が1750億円を占める。つまり、円安政策を採るアベノミクスの恩恵を最も大きく受けている企業が、トヨタだといえる。

政策をつかさどる安倍晋三首相は14年12月16日、政労使会議の場で、「円安メリットを受けて高収益の企業は、賃上げ、設備投資に加え、下請け企業に支払う価格についても配慮を求めたい」と半ば要請していた。

大臣が“ゼロ”を公言

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