ディー・エヌ・エー(DeNA)の創業者で、現在は取締役ファウンダーの南場智子氏が、横浜DeNAベイスターズのオーナーに就任した。IT業界の経験を球団経営にどう生かしていくのか。

なんば・ともこ●1962年生まれ。マッキンゼーを経て99年DeNA設立。2011年に同社社長を退任、15年1月から現職。(撮影:尾形文繁)

──日本のプロ野球界では初の女性オーナーとなった。

努力して女性になったわけでもなく(笑)、私は野球のプロでもない。事業や経営のプロとして、経験を生かしていく。DeNAでネットサービスを展開していると、どのようにファンを増やし、維持するかが重要になる。そのノウハウをネット以外でゆっくりと広げながら、本業とのシナジーも出していきたい。

今は球団側の思いとは裏腹に、(DeNA側が)球団は“神聖”なもので野球に専念してほしいと遠慮し、ビジネスと切り離して考えている。もちろん強いチームにしてファンを喜ばせたいが、それはGM(ゼネラル・マネジャー)や監督に任せることだ。

──昨年秋にオーナー就任のうわさがあったが、否定していた。

球団オーナーを兼任していた春田(真氏)がDeNA会長を退任する本社人事との関係がある。本来なら(オーナー交代も)6月だが、シーズン中に野球以外のことで球団を騒がせたくないという春田の意向から交代を決めた。

──2011年に買収して以来、球団は一度も黒字化していない。

経営陣と監督、GMの関係は良好で、大きく改革する状況ではない。まずはコンスタントに優勝争いに絡む状態を目指したい。過去3年間でチームは確実に強くなり、いい流れができている。スタジアムをきれいにしたりイベントを催すなどで、来場者数は4割増えた。

ただし今の強さと枠組みで黒字化を目指すのは、経営努力だけでは難しいかもしれない。2~3年かけて(黒字化に向けた)構造を作りたい。マイナーなスポーツなら別だが、野球のようなメジャーなスポーツがスポンサーに頼る経営をしては、スポーツ全体の希望がなくなる。黒字化は絶対目標だ。

──これまでの買収効果は?