金融技術を生かし、さまざまな金融商品が続々と誕生する米国。シェール革命とともに急成長してきたのが、MLPと呼ばれる金融商品だ。

MLPは「マスター・リミテッド・パートナーシップ」の略称で、原油・天然ガスのパイプラインや貯蔵施設に投資する金融スキームの一形態だ。不動産を投資対象にするREITは不動産賃料が収益源になるが、MLPはパイプラインなど、エネルギー関連インフラのサービス利用料が収益源となる。REITと同様、収益の大半を投資家に還元する仕組みとなっており、高い利回りを享受できる。一種の「エネルギー版REIT」と考えれば理解しやすいだろう(図表1)。

[図表1]
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2014年12月末時点で、米国で上場するMLPは99銘柄、時価総額は日本円にして約60兆円に達する。100兆円ある米国REITに及ぶべくもないが、10兆円にすぎないJ-REITをはるかに凌駕する(図表2)。不動産を投資対象とするREITとは価格や商品特性が異なる金融商品として、一大投資カテゴリーを形成しつつある。

[図表2]
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シェール革命に伴って米国内のエネルギー関連インフラへの投資が活発化し、MLPは順調に成長してきた。が、足元では曲がり角を迎えている。原油安を受けて、価格が下落しているのだ。