いよいよアベノミクスが正念場を迎えている。

昨年11月の日銀による追加緩和、今年1月に審議入りする大型予算に続き、第3の矢の新成長戦略があらためて年央にも発表される。その目玉の一つは、介護や建築現場のようないわゆる3K職場への外国人労働者の参入規制を緩和するというものである。

日本経済新聞の報道によれば、「移民政策と誤解されないよう配慮しながら」と明記したうえで、技能実習制度を3年から5年に延長し、日本語能力の要求水準も一段と緩和。介護分野では当面、アジアを中心に外国人労働者を数百人規模で増やすらしい。

だが、日本の生産年齢人口(15~64歳)は2010年の8128万人から20年には推定7363万人に減少する。毎年76万人もの減少ペースなのに、数百人増やしてどうなるのか。焼け石に水、とはこのことである。

小池百合子元防衛相が会長を務める自民党国際人材議員連盟は、50年間で1000万人の移民受け入れを提唱している。その一方には中山成彬元国交相(次世代の党)はじめ絶対反対派が数多くいる。

安倍内閣は昨年、毎年20万人の移民を受け入れた場合のシミュレーションを行っている。にもかかわらず、いまだに「移民政策と誤解されないよう」という文言、「数百人」という数字が出てくるのは、首相自身、賛成勢力と反対勢力に挟まれ身動きが取れなくなっているからだろう。

テロの衝撃