オバマ大統領訪日時の共同会見。日本への海外の関心は回復中

東日本大震災、アベノミクス、中韓との歴史問題……。2000年以降は東京特派員の数が大きく減るなど、世界から忘れられかけていた日本が再び注目を集めている。そのニュースを自国へ向け発信する特派員たちから共通して聞かれたのは、日本の同業者への微妙な違和感だった。

「私が驚いたのは、日本企業についての大きな報道が海外で出ても、日本メディアの追随が遅いことだ」。こう語るのは米大手経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルでアジア経済担当編集委員を務めるジェイコブ・スレシンジャー氏だ。

(撮影:今井康一)

そのことは09年のトヨタ自動車による大規模リコール問題ではっきりしたという。さらに昨年にはタカタ製エアバッグをめぐって同様の事態が繰り返された。「なぜそうなってしまうのかはわからない。取材態勢が柔軟性に欠けているのかもしれない」(スレシンジャー氏)。

09年から2度目の東京勤務を続けている。最初の駐在は1989~94年の5年間だった。その当時に比べて良い変化として挙げたのが、その閉鎖性が批判されることの多い官庁記者クラブの柔軟化。外国メディアが入れない記者会見ばかりだった以前に比べ、主要な官公庁にアクセスしやすくなったという。ただスレシンジャー氏は「このIT時代に、役所から『文書を取りに来い』と言われることが多いのは困ったものだ」と不満も示す。

2度目の駐在が決まった09年は「皆、日本への興味をなくしていた時期」(スレシンジャー氏)だった。12年末からのアベノミクス発動を受け、日経平均株価の動向や日本銀行の金融政策に注目が集まった。

「中国やアジアは、日本を知ることなしには理解できない」というのが持論。「高齢化や長期のデフレなど、ほかの先進国も避けられない問題に日本がどう取り組むのか。その実験場として注目している」とスレシンジャー氏は語った。

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