インドネシアの首都、ジャカルタ郊外の発電所。制御室にある設備を子細に見ると、ほとんどが日本製だった。屋外の掘削機も大手建機メーカーのコマツの製品だ。

デジタル家電はかつてソニー、パナソニック、シャープといった日本メーカーの独壇場だった。だが現在そのほとんどが韓国製か米国製になっているのは、誰もが認めるところである。とはいえ、そうした電化製品だって工場の心臓部には日本製の技術が使われていることだろう。

1970年代から80年代にかけて日本を代表する存在だった企業の中には、今や見る影もないものもある。だが、かつてもてはやされたコンパック、パンナム、コダックといった米国企業も同じだ。こうした企業の浮き沈みは避けようがない。

それでも日本にはまだ、海外での知名度が低い「隠れたトップ企業」が数多く存在する。東レ、信越化学工業、堀場製作所、HOYA、ニチコン、日本電産、ファナックなど、枚挙にいとまがない。これら企業のほとんどは業界の支配的地位をほしいままにし、高い競争力を維持している。

日本経済は、国内だけを見れば長期的な人口減少やそれに伴う労働力不足、市場の縮小などの課題を抱えている。しかし日本は、アジアという世界で最もダイナミックな地域の中心にある。地域での工業化が進めば、日本は必要な工作機械やインフラ、発電プラントを供給するという大きな役割を担うことになる。

消費財についても同様のことがいえる。日本が強みを失う分野はあるにしても、全部が全部そうではない。日本製のオートバイ、自動車、空調機器などは、アジアの発展途上国ならどこでも見掛ける。加えてアジアからの日本への観光客も増え続けている。

日本経済復活に向け アジアの金脈を探せ