ビジネスの現場で英語の必要性が叫ばれながらも、企業によって取り組む姿勢には差がある。

ビズリーチが251名を対象にアンケート調査した結果によると、「昇進・昇格の条件になるため」など、何らかの形でビジネスで生かすためにTOEICテストを受験している層が半数に上る(図表1)。

[図表1]
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ただ、会社による支援制度・補助はあるかという質問には、7割弱の回答者が「ない」という回答をした(図表2)。日本企業の社員に対する英語学習のサポートは、まだ十分とはいえない。

[図表2]
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ここで取り上げる3社は、日本企業の中でもとりわけ英語活用を進めている先進例だ。彼らの取り組みを追っていこう。

武田薬品工業

独自の「Tスケール」で実践的な英語力を測定

海外での大型買収を機に社内でも英語が飛び交うようになった(右から人事部の佐久間文恵氏、今井由実氏、ステファン・エカート氏)(撮影:今井康一)

国内製薬最大手の武田薬品工業は2009年ごろから、外国人幹部の積極登用を進めてきた。同社は当時、主力製品の特許切れが続いており、新しい収益柱を必要としていた。そこで08年と11年に海外で大型買収を次々に実施。一気にグローバル化へ舵を切った。

現在の経営陣は14年6月に社長に就任したクリストフ・ウェバー氏を筆頭に過半が外国人。社員の数で見てもグループ約3万人のうち約2万人が外国人社員だ。部署によっては英語の会議が日常茶飯事。新入社員がいきなり外国人の上司や同僚と英語でコミュニケーションを取る必要に迫られるのも珍しくない。共通言語としての英語力の向上は武田にとって焦眉の急なのだ。