東映映画『トラック野郎』で一世を風靡し2014年に死去した菅原文太氏も、トラックドライバーの賃金上昇や地位向上を喜んでいるに違いない。

14年4月以降、トラック運輸業界はそれまでのアベノミクス効果と増税前の駆け込み需要による活況から一転、業務用、宅配とも物量数が減退した。一方、慢性的なドライバー不足から業界挙げてドライバー確保に奔走し、用車費用や人件費が高騰。大手陸運各社はとりわけ前半に業績苦戦を強いられた。

15年もドライバー不足と用車費用の増加は引き続き問題となる。07年に11トン未満の中型車の免許制を導入(受験資格20歳以上)してから若年層の陸運業界への流入が減り、大型車の免許に関しても30歳未満の保有率は3%台にとどまる。待遇面の改善だけでは人材不足は解消できない。これに積載量基準やドライバーの休息時間の厳格化が拍車をかける状況が続く。

明るい兆しもある。まず消費増税の影響が薄れ、物量数が回復に転じる可能性が高い。また、大手各社はコスト増を転嫁するため14~16年合計で1割程度の運賃値上げを図る見込みで、現状、完全拒否を貫く荷主は少ない。アマゾンもヤマトホールディングスの値上げ要請に応じた。「15年は物量の底入れと値上げ効果で、陸運各社の業績は改善が進むだろう」(SMBC日興証券株式調査部アナリストの長谷川浩史氏)。